なにやら最近よく耳にするようになった「サマータイム」。
正直あまりいい雰囲気ではなさそうな話題だけれども、そもそもサマータイムって何なのさ?
それを導入して何を企んでいるのだろう?
メリットとかデメリットはあるのかな?
もし導入されることが決まったら国民全体に影響があるようだし。
ということで、気になってしまったのでちょっくら調べてみることにしましたよ。
この記事の目次
そもそもサマータイムって何なのさ?
いま検討されてるのは「オリンピックに向けて、夏の間だけ日本中の時計を2時間早くしようぜ」というものです。
なぜそんなことをしようという話になっているかというと、ズバリ、暑いから。
今年の夏とか、かなり暑かったじゃないですか。
サラリーマンの出勤時間と言えばだいたい朝8:00くらい。
日本の夏は、もうすでにその時間帯で汗ダラダラになるほど暑いわけです。
では、それが2時間早い朝の6:00だったらどうか?
まだ比較的涼しいですよね。
冬の朝六時だとまだ薄暗いですが、夏の朝六時はもうバッチリ明るいですし。
そこで、お偉いさんみたいな人はこう考えるわけです。
「いっせーのーせ!で、日本全体の時計を2時間早くしちゃえば、みんな涼しいじゃん」
「外国でもやってるらしいし日本でもそれやってみよーぜ」
という感じ。
実は海外ではサマータイムが実施されている国が結構多い
夏の間は時計を1時間はやくして、快適に過ごそうという国はあちこちにあって、
ヨーロッパやカナダ、アメリカ、
ブラジル、チリ、メキシコ、
オーストラリア、ニュージーランド(各国一部地域除く)
といった広い地域でサマータイムは導入されています。
日本では馴染みがありませんが、南北問わずけっこういろんな地域で導入されているんですね。
諸外国では、
3月 第2日曜の午前2時
〜 11月 第1日曜の午前2時
に時計の針を1時間はやめて調整されているのだとか。
◆サマータイムはじまり
3月 第2日曜の午前2時(1:59 → 3:00)
◆サマータイムおわり
11月 第1日曜の午前2時(2:59 → 2:00)
このようなかたちで、深夜眠っている間に調整されるようで、体感的にあまり気にならないように工夫されていますね。
ちなみに時間を自動で調整してくれる電波時計は、その名の通り自動で調整をしてくれます。
そのほかの時計は手動での調整が必要になりますが、「サマータイムボタン」を搭載している時計も発売されているようで、ポチッとするだけで調整できるようになっているんですって。
サマータイム導入のわかりやすいメリット
明るい時間帯での活動時間を増やすことで、このようなメリットが考えられています。
・照明を節約できる(省エネ)
・明るいうちに仕事ができる(経済活性)
・明るいうちに仕事が終わる(余暇)
・暗い時間での仕事が減る(事故の減少)
・暗い時間での生活が減る(犯罪の減少)
このように挙げてみると、たしかにサマータイムを導入することによるメリットには、わかりやすい風のものが多いですね。
夏の間は朝6:00でもバッチリ明るいですし。
言わんとしていることはわからんでもないという感じ。
年間7,000億円の経済効果があるという話もあるようですよ。ホントかどうかはよく知らんですけど。
じゃあ何故?日本でのサマータイム導入は批判炎上だらけになってる原因
すでに諸外国で導入されていて、わかりやすいメリットがたくさんあるサマータイムですが、なぜいまの日本では否定的な意見がたくさん出ているのでしょうか。
それにはこんな理由があるようです。
きっかけは2020東京オリンピック
高温多湿のジメジメした暑い日本の夏。
今年はホント暑かったですよね。
高校野球でも暑さ対策に熱を帯びていたのは記憶に新しいと思います。
2020年に開催される東京オリンピックは7月24日から8月9日まで。
当然、2020年に開催される東京オリンピックでも暑さ対策をしないとマズイよね。と考える人は多いわけです。
特にマラソンをなんとかしたい
お偉いさんみたいな人たちは、そんな中でも特に「マラソン競技」をなんとかしたいようなんですね。
炎天下の中、長時間・長距離を走ることが予想されますから、それはたしかに納得です。
先月にはマラソンのスタート時間を30分ほど早めて7:00スタートにすることが決定されましたが、本音を言えばもっと早くしたいわけなんです。
日が高くなって本格的に暑くなる前にレースを終えることができるようにするには朝5:00スタートがいい。
ただ、5:00スタートとかにしてしまうといろいろ問題が発生するんですね。
始発の電車がなくて準備する人とかボランティアの人たちの作業が出来ない問題。
そして、あんま時間早くしすぎると観客が減っちゃうじゃん問題。
マラソン競技は日本人選手のメダルが期待される注目の競技ですから、しっかり儲けておきたいというわけです。
じゃあ日本全体で時間進めてサマータイムってことにしちゃえばいいじゃん
一部のお偉いさん達の中では、きっとまともな感じでいろいろな暑さ対策が検討がされていることでしょう。
そんな中、口を開けば何かと問題になってる森喜朗さんが「日本でもサマータイムやったらいいじゃん」と言いだしたんですね。
マラソンのスタート時間早めるのに問題がでてるなら、日本全体の時間を2時間くらい早めてサマータイムってことにしちゃえばいいじゃんと。
しかも2019年から2020年までの期間限定で。
そして、それをうけた政府が「なら、ちょっと本格的に検討してみるか」となっているのがいま現在。ということなんです。
そして炎上
マラソン競技のために国民全体を巻き込んで2時間はやめるとかフザケンナ。と、各所から批判の声が噴出。
それもそのはず、サマータイムの導入にはデメリットもたくさんあるからなんです。
まずはシステム関連
システムの変更をするには尋常じゃないくらいのコストがかかるんです。
とくに「信号機」のシステム変更には莫大なコストがかかるそう。
それに、いわゆるエンジニア職ってブラック労働なイメージあるじゃないですか。
たかだか2年間限定のシステムのために、残業が増えるのは目に見えてますし、期間限定ということはまた元に戻さないといけないわけです。
「勝手なこと言いやがって、アホか」となるのは当たり前ですよね。
経済効果がたしか7,000億円でしたっけ?
これ、ちゃんと莫大にかかるコストのこと考えて出してるんですかね?
それに体調管理だって大変
2時間のズレっておおきいと思いますよ。感覚的に。
海外旅行では時差ボケとも言われますけど、これが年に2回もおきるわけです。日本に居ながらにして。
それに睡眠障害や食欲障害といった症状を抱えていらっしゃる方にとっては命に関わることですからね。
年に2回も強制的に体内時計を2時間ズラされることは、相当な負担になることは想像に難くありません。
そういうとこまで考えて言ってるんですかね、あのお爺さんは。
時代に逆行?欧州では「廃止」に8割
デメリットはほかにもたくさんあるようですが、すでにサマータイムを導入実施しているヨーロッパのある調査では下記のような結果が出たようです。
[ロンドン発]独地方紙のウェストファーレンポストは28日、欧州連合(EU)関係者の話として7~8月に実施したパブリックコメント(意見公募)で80%以上がサマータイム(夏時間)の廃止を支持したと報じました。
在英国際ジャーナリスト木村正人さんコラムより
ソースはこちら
なんと、8割以上の人が「廃止」に賛成という。
思ったほどのメリットが出てこなかったことと、やはり体調面や健康面でのデメリットのほうが目立つという印象の声が多かったようです。
すでにサマータイムを導入してる国の人たちが「あんま意味ないよ。もうやめたほうがいいんじゃない」って言ってるわけですからね。
これは無視できない調査結果ですよね、さすがに。
まとめ
いろいろと世間を騒がせてるっぽいサマータイム問題について、わかりやすく?まとめてみました。
あくまで個人的な意見ではありますが、その導入はあまり現実的ではない気がしますね。
とはいえ、暑さ対策も無視できないですから、お偉いさんの方々には「しっかりと現実的なところで」まともな検討をしてもらいたいなと思います。