夏の風物詩である花火。
夏休みに買って使い切れなかった手持ち花火が、大掃除をしていたら出てきた…
そんな経験ありませんか?
先日、私の友人の家の倉庫からもずいぶん古い未使用の花火が出てきたそうです。
「おそらく5年以上経過しているらしい。どうしたらよいか」という相談を受けました。
友人にしてみれば、「袋は開けていないので使えるのかな?でも、使って事故ってしまったら怖いな。」という思いもありどうしたものかと、ずーと考えていたそうです。
- もう何年も前の花火だけど遊びたい!
- 手持ち花火ってどうやって捨てるの?
そんな疑問をお持ちの皆さんのために、古い手持ち花火の処分方法をお役立ち豆知識などを盛り込んでまとめてみました。
この記事の目次
花火に使用期限はある?
おもちゃの花火の使用期限は、何と!10年と言われています。
花火の大小に関係なく、業界の基準として「10年間」を使用期限として設定しているようです。
花火の袋には、特に使用期限が明記されてはいないようですが、意外と保つもんなんですね。
もっとも、花火自体は、もともと、時間の経過によって品質が低下するものではありませんので、保存方法をしっかりしていれば問題ないようです。
古い花火で遊ぶのは危険なの?
おもちゃの花火には、10年間という驚くべき使用期限がありますので、古い花火の保存状態が良ければ、使用しても大丈夫です。
その方が、後々処分に気をつかずにすみますよ。
しかし、それができるのは、保存状態がよい場合です。
使用する前に使えるかどうかチェックをしてください。
古い花火が使えるかどうかを判断するためのチェックポイントは?
10年未満のものであれば全て安全か、といったらそうではありません。
保存方法によっても大きく異なってくるので注意が必要です。
湿気が多く含まれている場所に保管されていた花火は通常のように火薬に点火することが難しく、危険が伴います。
そのため、古い花火で遊ぶ際にはいつも以上に注意して遊ぶようにしてください。
何年も保存されていた花火を見つけたときは、思い切って処分してしまっても良いかもしれませんね。
正しい花火の保存方法は?
花火を保存するにあたって、まずは大前提として破損していないもののみに絞ります。
販売されている花火と明らかに形状がつぶれている場合や
打ち上げ花火が柔らかくなってしまっているもの
また、火薬部分が破れて出てしまっているものなど
普通の花火と多少でも異なる場合には、事故につながる恐れがあるので使用・保存するのはやめましょう。
では、花火の正しい保存方法はどのようなものなのか?
気になる保存方法をご紹介します!
未使用花火の保存チェック
- 湿気のあるところに保存してなかったか
- 花火の上に物が乗っていなかったか
- 花火が破損していないか
未使用花火の破損チェック
- 動線の部分が曲がっていないか
- 火薬の部分が柔らかくなっていないか
- 火薬の部分が硬くなりバラバラになっていないか
新しく買った花火セットを、ビニール袋に入れて保存している方が大半かと思いますがそれは火薬が湿る1番の原因となると言われています。
花火は、火薬に大敵な「湿気」の少ない場所に保存する限り、保存状態がよい場合は使用できるのです。
火薬を湿らせないように上手に保存するためには
使用期限が約10年と保管がきく花火。
しかし、「今年使わなかったから、来年にとっておこう」と考えている場合は、しっかり安全に保管してください。
未使用花火の保管方法と場所、注意点も、あわせてまとめました。
<花火の保管方法>
新聞紙で包んでビニール袋か箱に入れ、乾燥材を入れて保管します。
買った当時のビニール袋のままでは、火薬が湿る原因になります。
花火を新聞紙で包み、大きめのビニール袋に乾燥剤(シリカゲル)を入れることがポイントです♩
乾燥剤は、ホームセンターや100円ショップなどで手軽に購入できます。
せんべいなどのお菓子に入っているものでもOKですよ^^
<保管場所は?>
- 直射日光が当たらない場所
- 湿度が低く、高温にならない場所
- 気温の差がない安定した場所
- 風通しのいい場所
保管場所は、直射日光の当たらない場所で湿度が低くなおかつ高温にならない場所に置くのがおすすめです。
いわゆる湿気のない冷暗所と言われる場所ですね。
保管場所としておすすめなのが、
- クローゼット
- タンス
- 地下室
- 床下収納
などが挙げられます。
逆に避けてほしい場所は、
- 屋外の物置(気温が上昇して点火する恐れがあるため)
- キッチンの近く(保管には火気厳禁です)
- お風呂場周辺(湿気が多く、火薬がしけってしまいます)
などが挙げられます。
<花火の保管時の注意点は?>
- 花火の上に(重い)ものを置かないようにしましょう。
- 購入した日付を書いておきましょう。
日付けが書いてあれば、何年前の物か検討が付きます。
保管してある花火の上には物を置かないように気を付けましょう!
また、しけってしまった花火を乾燥させるために直射日光のあたる場所での天日干しは大きな火事につながってしまうので絶対にやらないようにしてください。
ちなみに…
線香花火は、火薬をなじませる理由として何年か正しい方法で保管したあとに火をつけるとより綺麗な線香花火になると言われています。
夏の終わりの安売りでたくさん購入して翌年に楽しむのも1つの手だと言えます^^
未使用の花火を使うのが不安なら即「廃棄・処分」です
しかし、火を点ける時にくすぶったり、つきにくいようなら、湿気っている可能性があります。
この場合は、即廃棄・処分です。
使用期限前だからと無理に使用せずに、未使用の花火の「廃棄・処分」を決断してください。
未使用の花火の廃棄・処分のしかた1:花火本体を分解しない。
日本煙火協会によりますと、花火本体を分解することは違法行為であると言っています。
花火を分解する行為は法律で禁止されているんですね。
素人が知識不足のまま扱うと発火等の事故の原因にもなりかねませんので、花火を分解してゴミに出して捨てることは絶対にやめましょう。
未使用の花火の廃棄・処分のしかた2:未使用の花火の廃棄・処分は使用後の後始末と同じです
日本煙火協会では、未使用の花火の処分・廃棄のしかたについて次のように言っています。
「どうしても「おもちゃ花火」を処分しなければならない場合は、水をたっぷり入れたバケツに一日以上浸した後に、少量ずつごみ袋に入れ可燃ごみとして捨ててください。」
この方法は、使用後の花火の処分と同じです。
そこで、このコメントを参考に、私なりの、より安全な「廃棄・処分のポイント」を考えてみました。
未使用の花火の廃棄・処分のポイントは?
未使用の花火を処分する場合には、火薬が引火しないように注意する必要があります。
未使用の花火は、使い終わった後の花火と違って、火薬がしっかりと残っていますので、更に安全に配慮して、廃棄・処分をしましょう。
その手順は、
- バケツに水をたっぷり入れます。
- その中に未使用の花火を入れます。
- その状態で一日以上浸しておきます。
- 浸した花火を、新聞紙などにくるんで可燃ごみとして出します。
市販の花火には、「水溶性の酸化剤」が含まれているということで、水に浸すことで、燃えることができないようなっているそうです。
バケツのほかに、牛乳パックに水を入れて、そこに一晩浸すだけでも十分ですよ^^
安全性を考えて、2日程度浸しておけばまず間違いなさそうですね!
これは、手持ち花火に限らず他の花火でも同じです。
自治体ごとゴミの出し方は多少異なりますが、ほとんどの自治体では水に浸したあとの花火は可燃ごみとして扱われています。
しかし、自治体によっては未使用の花火を燃えるゴミとして引き取ってくれないところもあるそうなので、お住いの自治体のホームページを確認したり、電話などで確認することをおススメいたします。
公園や河原で花火をした際には、出たゴミを捨てることはもちろんですが、設置されているゴミ箱に、使い終わった花火を捨てることはしないようにしましょう。
遊んだあとは全て持ち帰るのがマナーです☆
処分する際には、自治体のルールを守り安全に気を付けてください^^
まとめ
処分方法のわからないものだと、家にたまってしまいがちですよね。
日本はとにかく湿気が多い国です。
ですから、未使用花火の保管は、保管方法次第で、花火の状態が変わることをよく知ることから始めることが大切です。
気軽に遊べる花火ですが、その取り扱いには十分注意するようにしてください。
しかし、一番よいのは、花火を購入した年内で使い切るという事です。
そうすれば、保管に頭を悩ませることはありません。
「夏で使った花火が少しあまっちゃった」という場合、ちょっとシーズンオフではありますが、秋や冬でも花火をしてはいかがでしょうか。
このシーズンでの花火も、情緒あふれて見えます。
意外と「一興」かもしれませんよ。
参考HP:公益社団法人 日本煙火協会